個人で古物商許可を取得し、事業が軌道に乗りはじめ古物ビジネスが大きくなると、個人から法人への切り替えを検討する人もいるかと思います。

よく質問をいただくのが「個人で取った古物商許可を法人でも引き継ぐことができるか?」というものです。

この場合、個人で取った許可証を返納し、法人として古物商許可を取り直さなければなりません。

その際、法人として許可申請をすると個人の許可証を返納しなければならないので、「古物営業を行う上でブランクができてしまうのではないか?」と疑問に思う人もいるのではないでしょうか。

この記事ではこのような疑問を中心に詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

法人成りの場合は古物商許可を取りなおす

前述のとおり、個人から法人へ切り替える際は引き継ぐことができないので、法人として新たに古物商許可を取り直す必要があります。

これは個人事業で古物営業を行うには個人事業主のために許可が与えられますし、法人で古物営業を行うには法人という主体に許可が与えられるからです。

法人の代表者や従業員が古物商許可を持っているからといって、法人として古物営業を行うと古物営業法の名義貸しという違反になってしまいます。

個人から法人として許可を取るときのポイント

ここで1つ問題が生じます。

それは個人の古物商許可を返納してから、法人として許可申請をするとどうしても許可が下りるまでブランクができてしまうことです。

その間はもちろん、古物営業を行うことはできません。

許可申請が受理されてから、2週間前後で許可が下りることもありますが、多くは3週間から40日程度かかってしまいます。

警察署は便宜を図ってくれることが多い

これは管轄の警察署にもよりますが、法人成りの場合、古物営業にブランクができないように、便宜を図ってくれることが多いです。

つまり、個人の古物商許可を返納する前に、法人として許可申請ができるようになっていることが多いということです。

これは、法人としての古物商許可証が発行されてから、個人の許可証を返納をしてもいいということですので、当然ブランクはできませんよね。

ただし、古物商許可制度は警察署によってローカルルールが多いので、必ず事前に管轄の警察署に確認をとってください。

個人と法人申請の手続き上の違いは?

個人と法人では申請の手続き上の違いはほとんどありません。

費用も同じですし、法人だからといって特別難しいという訳ではありません。

ただし、法人申請の場合、役員の人数分の添付書類が必要です。

法人の必要書類についてはこちらの古物商許可の必要書類は?|法人申請で必要な書類を解説!を一読ください。

また、役員全員が欠格要件に該当しないことが必要です。1人でも欠格要件に該当すると許可は取得できません。

欠格要件についてはこちらの古物商許可の要件とは?|欠格要件と管理者選任の要件を徹底解説!を一読ください。

ホームページを使って古物営業を行っていた場合

個人でホームページ上で古物営業を行っていた場合、そのホームページを法人で使用することも可能です。

ただし、この場合、必要書類としてそのホームページを所有している個人の使用承諾書(法人がホームページを使用することについて個人の承諾)が必要になってきます。

定款の写しが必要

法人申請の場合、定款の写しが必要になります。

またこの定款の事業目的には古物営業を営む旨を記載する必要があります。

詳しくはこちらの古物商許可|定款のかゆいところを分かりやすく解説!を一読ください。

まとめ

前述のとおり、個人から法人に切り換えるときは、許可の取り直しが必要です。

個人事業主に与えられた古物商許可を法人として使用すると名義貸しになってしまいます。

名義貸しは3年以下の懲役または100万円以下の罰金に科されるので、注意が必要です。

法人申請の場合は必要書類が少し多いですが、個人申請と難易度はあまり変わりません。

1つ難点をあげるとすれば、役員が欠格要件に該当している場合ですが、この場合は役員からはずれてもらい、新たに欠格要件に該当しない人を加えるという方法もあるので、さほど問題にはならないと思います。