古物商は業務内容に変更があれば変更届を提出することになりますが、営業所が複数ある場合や複数の都道府県で運営している場合、どの警察署に提出すればいいのか判断に迷うこともあると思います。

原則、経由警察署に変更届出をすることになるのですが、運営している状況によって便宜が図られているからです。

変更届出先の規定は意外にも複雑で、運営状況によっては様々な疑問が出てくると思います。

この記事では、変更届出先の警察署について、運営状況や各ケースに合わせて個別具体的に解説しますので、ぜひ参考にしてください。

1つの県のみで営業する場合

原則、経由警察署に変更届出をする

業務内容に変更があった場合は変更の日から14日以内に公安委員会に届け出ることになりますが、原則として経由警察署に変更届を提出することになります。

経由警察署とは最初に許可申請をした警察署のことです。

例外として管轄の警察署に届出る場合

営業所のみに関わる事項を変更する場合は、経由警察署のほか、その営業所の所在地を管轄する警察署にも届け出ることができます。

複数の営業所で運営している場合、その営業所の管轄警察署に届け出る方が営業所から近い等、便利になりますよね。

ちなみに営業所のみに関わる事項とは以下のことです。

・営業所または古物市場の名称および所在地

・営業所または古物市場ごとに取り扱おうとする古物の区分

・管理者の氏名および住所

 

逆に言えば、各営業所の共通事項については経由警察署に届け出ることになります

これは例えば以下のような変更事項です。

・古物商の氏名または住所

・法人の名称や住所(本店の所在地)

・法人の役員の氏名や住所

例:兵庫県の長田警察署(経由警察署)と西宮市の甲子園警察署でそれぞれ営業しているケース

法人の役員を変更するような場合、長田警察署(経由警察署=最初に許可申請をした警察署)のみに変更届を提出します。

 

営業所の住所変更の際の注意点

営業所などの住所変更の場合は注意が必要です。

この場合は、移転先の営業所の管轄警察署に提出するのではなく、移転前の営業所の経由警察署または管轄警察署に提出します。

経由警察署の管轄区域内に営業所がなくなった場合は?

営業所の移転により経由警察署の管轄区域内に営業所がなくなることもあると思います。

この場合も変更届は移転前の営業所に届け出るのですが、今後どこの管轄警察署を経由警察署にするのか届け出る必要があります。

例えば、兵庫県内で神戸市の長田警察署、芦屋市の芦屋警察署、西宮市の甲子園警察署管内でそれぞれ営業している場合で考えてみます。

長田警察署(経由警察署)・・・・A営業所 ←廃止したい

芦屋警察署・・・・B営業所 ←経由警察署にしたい

甲子園警察署・・・・C営業所

この場合は長田警察署にA営業所の廃止届をするとともに、今後は芦屋警察署を経由警察署にする旨を届け出ます。

複数の都道府県で営業している場合

複数の都道府県で営業している場合、全国的に共通する事項を変更するときはいずれか1つの都道府県の経由警察署に届け出るだけで大丈夫です。

提出先はどこの都道府県の経由警察署でも構いません。

通常は本店のある都道府県になるのではないでしょうか。

※全国的な共通事項とは以下のものです。

・古物商の氏名または住所

・法人の名称や住所(本店の所在地)

・法人の役員の氏名や住所

営業所の新設の場合の手続きは?

古物商許可を受けている人が同じ都道府県内に新しい営業所を新設する場合は経由警察署か当該営業所の管轄警察署に変更届書を届け出ることになります。

ただし、まったく営業所のない都道府県で営業所を新設する場合は、新設営業所の管轄警察署に新たに古物商許可申請をしなければなりません。

この場合、他県の本社や営業所から別途、届け出は必要ありません。

許可証の書換え申請には特例がない

代表者の変更等は全国的に共通する事項ですので、前述のとおり、いずれか1つの都道府県の経由警察署に届け出るだけで大丈夫です。

しかし、代表者の変更等はその変更内容が許可証の記載事項に該当するので、同時に許可証の書換え申請をしなければなりません。

この書換え申請は特例は適用されず、営業所のあるすべての都道府県において、経由警察署に対して書換え申請をする必要があります。

まとめ

いかがでしたか?

営業所が1つしかない人は1つの経由警察署=管轄警察署に変更届を提出するだけなので、いたってシンプルだと思います。

今回、解説したことは複数の営業所で運営する人にとっては大変細かい規定のように見えますが、これは便宜であることに基づいた合理的な制度なのでしっかり押さえてください。

今回は主に変更届出先の警察署に焦点を絞って解説しました。

変更届については以下のページでも詳しく解説していますので、ご興味のある人は一読ください。

古物商許可|変更届の概要と疑問をかゆい箇所まで解説!

古物商許可|役員・管理者変更の際に必要となる書類について分かりやすく解説!