古物営業を営むには古物商許可取得後も様々な義務が課せられます。
営業所が変わったりする場合に提出しなければならない変更届もその一つです。
また、許可証の記載事項が変更になる場合には書き換え申請も必要になります。
この記事を読んでいる人は主に以下のような疑問があるのではないでしょうか?
- どういう場合に変更届が必要なのか?
- 何を届け出ればいいの?
- 届け出の期限は?
- どこの警察署に届け出ればいいの?
この記事ではこのような疑問を中心に変更届の概要について詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
変更届が必要な場合
業務内容に変更がある場合は変更届を提出しなければなりません。
以下に該当する場合は変更届出書を提出します。
・古物商の氏名や住所が変わったとき
・古物の取扱い品目(古物営業法規定の13品目)の変更
・営業所の増設・廃止・移転
・営業所の名称の変更
・管理者の氏名や住所の変更または管理者が交代するとき
・法人の役員の氏名や住所の変更
・法人の役員が交代する場合または増減する場合
・行商をする・しないの変更
・新たにホームページを利用して取引をする場合
・ホームページのURLの変更
営業所のある同一県内に営業所を増設する場合は、変更届を提出することになりますが、営業所のない都道府県外で営業所を増設する場合は新たに古物商許可申請が必要です。
また、個人から法人に切り換える場合は変更届ではなく、法人として新たに古物商許可申請が必要になります。
添付書類は?
・戸籍謄本、住民票(氏名や住所変更)
・新しい営業所の賃貸借契約書、使用承諾書など(営業所の移転、増設)
・法人履歴事項全部証明書(名称の変更や役員の変更など) ※法人の場合
管理者や役員を変更する場合、許可申請の時と同じ添付書類が必要になります。
詳しくはこちらの古物商許可|役員・管理者変更の際に必要となる書類について分かりやすく解説!をお読みください。
変更届はどこの警察署に提出するの?
届け出は経由警察署に提出します。
経由警察署とは最初に許可申請をした警察署のことです。
よく誤解されるのが、営業所などの住所変更の場合です。
この場合は、移転先の営業所の管轄警察署に提出するのではなく、移転前の営業所の経由警察署に提出してください。
変更届の提出先の警察署についてはこちらの古物商許可|変更届を提出する警察署は?でさらに詳しく解説しています。
書換え申請とは?
許可証に記載されている事項を変更する場合、新しい内容に書き換えてもらわなければなりません。
許可証に記載されている内容は以下のとおりです。
この内容に変更があれば、書き換え申請が必要です。
・氏名または名称
・住所または居所
・代表者の氏名
・行商をする・しないの有無
書き換え申請は許可証の交付を受けた公安委員会に経由警察署を経由して行います。
手数料は1,500円です。
複数の都道府県で営業をしている場合、書き換え申請は各営業所がそれぞれの公安委員会に経由警察署を経由して行います。
変更届については各都道府県の公安委員会のうち、どれか一つの公安委員会に提出するだけで大丈夫です。
各営業所が全ての公安委員会に提出する必要はありません。
届け出の期限は?
変更届と書き換え申請の届け出の期限は変更があったときから14日以内です。
ただし、登記事項証明書を添付する必要があるときは20日以内です。
ここで注意したいのは、法人の場合です。
役員の変更登記や本社移転などの登記は思った以上に時間がかかります。
期限ギリギリのケースが多いので、変更があったらすぐに申請してください。
まとめ
いかがでしたか?
複数の都道府県にまたがって営業をしている場合、どこの警察署に提出をするのか判断に迷うこともあると思います。
また、法人の場合、役員の変更になると状況によっては手続きが非常に煩雑になります。
場合によってはどうしても間に合わないということもあるかと思います。
その場合は特に罰則はありませんし、延滞理由書を提出すれば大丈夫です。
ただし、延滞の期間が長くなると詳しく理由を聞かれたり、さらに書類の提出を求められるので、変更がある場合はできる限り早めに対応するのが無難です。